「子どもの『勉強』や『学校』については触れなくてもいい」
これは、僕がずっと言い続けてきたことでもあります。
「勉強しなさい!」とか、「宿題はやったの!?」とかは、言わない方がいいんです。
「勉強しなさい!」っていうのは、魔法の一言で子どものやる気をどんどん奪います。
本当に、不思議なくらいやる気を奪っていきます。
で、子どもが自分から勉強をし始めるためとか、賢くなっていくためには、「勉強しなさい!」っていうのは親は言うのをやめた方がいい。
こういう話です。
実際に医師にインタビューしてみました
こんなことを書いていたら、メルマガを読んでくださっている方からおもしろいメールが届きました。
その名も「勉強好きの統計学」です。
教えてくれてありがとうございます!!
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メルマガ毎日楽しく読ませて頂いてます。
ところで、私はずっと総合病院に勤めていまして、いわゆる高学歴の医師達とたくさん働いてきました。
私もアドラー心理学が好きで、「勉強しろ。勉強しろ。」と親がコントロールすることになんの意味もないと感じていたので、ここ五年くらい医師達の育ちをインタビューするのが好きでした。
そして、私の本当に勝手な独断と偏見ですが(笑)
「一緒に働いていて尊敬できて、性格も穏やかで、緊急時の頭の回転や指示の出し方が素晴らしく、患者さんへの対応も素晴らしかったり、とにかく人間的にも素晴らしい」
と私が勝手に感じた(笑)医師には必ずある二つのインタビューをし続けてきました。
まずは
「先生のお母さんてどんな人でした?」
インタビューした医師のお母さんのイメージが全員とても良かったのです。
特によく覚えているのは
「母は菩薩の様な人だったよ。
何をやるのも、喜んで見守ってくれた。」
でした。
インタビューした医師の皆さんの
お母さんへのイメージは
「優しかった。」とか
「すごく自分の人生楽しむ人だよ。」
とか
良いイメージをお持ちでした。
そして
二つ目は
「お母さんに勉強しなさい。とか言われました?」と質問しました。
すると
100%の確率で皆さん
「それは無かったなー。」
と言われました!!
100%ですよ!!
もう
どっひゃー!!
でした。
佐伯さんのお話することの
裏付けになってませんか?
佐伯さんのメルマガを読んでると
なんだか
私が勝手に趣味でやってきた
インタビュー結果を書いてくれてるんじゃないかと思えました。(笑)
少なくとも
10人以上の素晴らしいドクターに
インタビューはしています。
お母さんのイメージは良くても
お父さんのイメージは
厳しかったり
怖かったりと言う感じで
バラバラでした。
私の趣味の
研究報告でした!
読んでくださって
ありがとうございました。^ ^
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この検証結果はすごくおもしろいですよね。
何がすごいって、実際にインタビューしちゃうこともそうですし、それを僕に送ってくれることもそうですし、このインタビュー結果もすごいですよね。
しかも、この方は、
・一緒に働いていて尊敬できる
・性格も穏やか
・緊急時の頭の回転や指示の出し方が素晴らしい
・患者さんへの対応も素晴らしい
・とにかく人間的にも素晴らしい
って感じた医師だけにインタビューをしていたそうです。
しかも、医師ということは、学業に関してはトップクラスなわけですよね。
医師たちの母親のイメージと、「勉強しろ」についてインタビューをしてくださいました。
その結果が、
「優しく見守ってくれた」
というのと、
「『勉強しろ』なんて言われたことない」
ということだったわけです。
母親の最大の役割
ここからは僕の持ってる仮説なんですが、母親の役割は、
「子どもに『安心感』を与えてあげること」
だと思っています。
なんでかっていうと、子どもは母親の胎内から生まれてくるわけですよね。
およそ10か月程度、ずっと母親の胎内で育ちます。
その間に子どもは身体で「安心感」を感じてるんじゃないかと思うんです。
もしも、そうだとすると、子どもは生まれてからも、母親からの「安心感」を期待しますよね。
もしかしたら、この世に生まれ出でたことで、不安を感じるかもしれない。
で、その期待に応えてあげれば、子どもは自信や自己肯定感が保存されるわけです。
「保存」と言ったのは、母親の胎内にいる時に既に「安心感」は受け取っているから、生まれてきた時は既に自信や自己肯定感の塊だと思うんですね。
しかも、それを身体で受け取っているから、子どもの根幹をなす部分に自信や自己肯定感があるんです。
子どもが生まれてきた時に既に感じている自信や自己肯定感を、生まれた後にも「保存」していきたいわけですね。
そのために、母親から受け取る「安心感」が大事なんじゃないかと思うんですよね。
メールで書いてくれている
「母は菩薩の様な人だったよ。何をやるのも、喜んで見守ってくれた。」
や
「優しかった。」
や
「すごく自分の人生楽しむ人だよ。」
などは、まさに子どもに「安心感」を与えている感じですよね。
でね、子どもに「安心感」を”与える”って書くと、何か特別なことをしなきゃいけないように感じるかもしれません。
しかし、実際は、子どものやることに、ニコニコしながら、笑って一緒に楽しんであげるだけでいいんじゃないかな、って思います。
子どもに「安心感」を与えるためには、子育てにおいて母親は何も特別なことはしなくてもいい。
ただそこに、子どものそばにいてあげるだけでいい。
子どもは既に母親の胎内にいる時から、母親に対して「安心感」を感じているはず。
「何かしてあげよう」とか、「何かやらせよう」ってなると、子どもとの関係がギクシャクしちゃうかもしれない。
その典型例が「勉強しなさい!」ですよね。
そうじゃなくって、母親は子どものそばにいて、子どものやることなすことを温かく見守ってあげるだけで、子どもの中にある自信や自己肯定感は「保存」されていく。
別に新しく自信や自己肯定感を育てる必要なんてないんです。
既に、もうあるんだから。
「勉強しなさい!」をやめるためのワーク
子どものそばにいるだけ。
ついつい、子どものやることが目に留まって、何か言いたくなったり、何か手出ししたくなっちゃう。
で、それらをやらないようにすると、母親の方にストレスが溜まっちゃう。
なかなか厄介な話です。
なので、何とか我慢して抑えるっていうんじゃなくって、自然と出てこないようにしたいんですね。
そのためには、「子どもは既に幸せを感じている」ということを確認したいんです。
言い換えれば、「勉強しなさい!」って言わなくてもいいようにしたいんですね。
で、何をするかっていうと、この問い掛けにできるだけたくさん答えてみてください。
「勉強はしなければいけません。なぜなら・・・」
「勉強はしなくてもいいです。なぜなら・・・」
この2つの問い掛けに対して、できるだけ多くの答えを用意してみてください。
その答えの中で最もしっくりくるものが、自分の「価値観」です。
「『勉強しなさい!』って言わないようにする」
じゃなくって、それはしんどいから、「価値観」を満たしてあげるようなことをすればいいんですね。
それで少しずつ満たしてあげられるようになってくれば、「子どもが既に幸せを感じている」というところに目をむけられるようになるかもしれません。