子どもが自ら考え主体的に行動するために親が最初にすべきこと

子どもが自ら考えるようになってほしい、子どもが主体的に行動するようになってほしい、子どもが自分自身で決定できるようになってほしい…そう願う親は多いはずです。

子どもに主体性を望むのなら、親がまず最初にすべきことがあります。

それは・・・

子どもが自ら考え主体的に行動するために親が最初にすべきこと

こんにちは。
『親のためのコミュニケーション講座 BASE』事務局です。

今回は、Facebookで多くの方にシェアしていただいた、2020年9月6日の佐伯和也のブログ『子どもに自分で決める力を身に付けてもらうには』 をご紹介します。

「つい、まっていられなくなって、「自分で決めてね!」って言っちゃう。「どうしたいの?」も、命令に聞こえるので、我が家の息子はムカっとするみたいで。親って、忍耐力がつくなぁと思う。」というお母様の感想や「「質問も命令」わかる。親子じゃなくて上司部下でも一緒。」という仕事と重ねて共感してくださる感想をいただきました。

こんにちは!

佐伯です。

子どもを主体的にし、自分で自分のことを考え、周りのことも考え、自分で決定できる人間になってもらうために、親が真っ先にやらないといけないことは何なのか。

それは、

「親が決めることをやめる」

です。

親が、決めることをやめないといけない。

親が、決めている限り、子どもは親に決定を委ねるから、子どもが自分で決めることは無くなっていきます。

何なら、子どもが何かをやりたい、やろうと思っても、

「これ、やってもいい?」

って子どもが確認をしてきます。

子どもが親に許可を取ること。

親によっては、

「勝手なことをしないから、助かる」

って思うかもしれません。

たしかに、一時的には、助かるかもしれません。

でも、

「自分のことを自分で決められない」

っていうことは、すなわち、

「自分のことを他人に決めてもらう」

っていうことです。

「自分のことを他人に決めてもらう」

っていうことは、他人に決めてもらったんだから、その結果の責任は、

「決めた人」

に委ねられます。

つまり、子どもの身に起こったことの責任は、親が負うことになります。

子どもの身に起こったことの責任を親が負うということは、

「子どもは、親のせいにできる」

ということ。

このことを一般化すれば、

「子どもは、自分に起こったことを他者のせいにする」

っていうことです。

自分が困っているのは、誰それのせいだ。

親のせいだ。

先生のせいだ。

学校が悪い。

社会が悪い。

政治が悪い。

コロナのせいだ。

自分では責任を取ろうとせずに、いつも誰かのせいにした生き方をする。

その始まりが、

「親が決める」

っていうことです。

家庭のこと。

子どものこと。

親自身のことは親が自分で決めたらいいけれど、家庭のこと、子どものことは、子どもも当事者でもあるから、子ども自身にも考えて、決定権を持ってもらう。

子どもが当事者だという意識を持てるから、子どもは自分がやったことを認識するし、責任を持って行動ができるようになる。

「責任を持つ」

っていうのは、

「責められる覚悟を持つ」

みたいな意味ではなくて、

「その結果をどうするのかを考える」

「その結果を受けて、次の手を考える」

みたいな意味です。

結果を放置しない、ってこと。

投げ出さない、ってこと。

親が決めれば決めるほど、親が子どものお世話をすればするほど、子どもは当事者意識が身に付かず、物事を投げ出しやすくなるし、責任転嫁をしやすくなる。

「しやすくなる」

っていうか、子どもは

「責任転嫁を学習する」

ってことです。

親が決めたことなんだから、子どもが、

「親のせいだ!」

って言うと、親が考えてくれて、親が動いてくれるんだよね。

だから、

「親のせいだ!」

が子どもにとって、結果的に、整合性が取れるし、上手くいくんだよね。

物事を投げ出しても、親が後始末をしてくれる。

だから、

「物事を投げ出しても、親が何とかしてくれるんだ」

っていうことを学ぶ。

そう言えば、

「じゃあ、親は、子どもを放任すればいいんですね」

って言われるんですけど、子育てや教育は、

親がお世話する VS 親は放任する

っていう二項対立ではなくて、

「親が、子どもと、コミュニケーションを取りながら、一緒に考えていく」

っていうことを取り入れていくと、考え方、答えは無数に存在することになります。

今、親は、目の前で起こっていることをどう捉えているのか。

今、子どもは、目の前で起こっていることをどう捉えているのか。

そして、それぞれ、それをどうしていきたい、と思っているのか。

さらに、そうした後には、何を見据えているのか。

そんなことを子どもと一緒に考えていく。

勘違いしちゃいけないのは、

「子どもに考えさせる」

じゃなくて、

「子どもと一緒に考える」

です。

つまり!

親が持っているものは、

「正解」

じゃなくて、

「1つの意見」

「1つの価値観」

に過ぎない、ってことね。

だから、最終的には、

父親の意見

母親の意見

子ども1の意見

子ども2の意見

子ども3の意見

を全てテーブルの上に出し合って、それを全て認めながら、全員の意見を反映させながら、

「どうしていくと、みんなハッピーか?」

を一緒に考える、っていうこと。

子どもの自己決定性を高めていくためには、親1人ががんばっちゃうとできないんだよね。

親ががんばればがんばるほど、子どもの自己決定性は下がっていく。

ここがめちゃくちゃ大事なこと。

子育ては、親ががんばればがんばるほど、子どもは当事者意識を失い、自分で自分を決めなくなっていく。

だから、親ががんばるのをやめて、子どもと、家族とコミュニケーションを取っていく。

自分がどうしたいか。

子どもがどうしたいか。

みんながどうしたいのか。

そんなことを話し合っていく。

僕らがまず認識したいのは、

「自分の考えは正論でもなく、正解でもなく、1つの意見、1つの価値観に過ぎない」

っていうこと。

だから、子どもに親の意見、親の価値観を押し付けることはできないはずなんだよね。

でも、

親は偉い(=子どもは偉くない)

親は正しい(=子どもは間違っている)

って思い込んでいると、子どもに、親の意見、親の価値観を押し付けられてしまう。

そして、親が決めちゃったからには、親が責任を取らないといけなくなります。

親が、子どもの人生の責任を取らないといけなくなる。

親が決めちゃった以上、子どもには親に責任転嫁をする余地が生まれます。

親の方に、意見や考えがあることもあります。

その意見や考えを子どもに伝えるのは、

「子どもが自分で考える習慣がある」

かつ、

「子どもが考えているけれど、アイデアが出てこない時」

かつ、

「子どもが親に助けを求めている時」

です。

つまり、基本的には、親が意見したり、考えを伝えたりする必要はありません。

子どもは子どもで解決していきます。

家族全員が関係している話は別ね。

家族全員が関係している話は、逆に、親も、子どもも、みんなで意見を出したいよね。

親が決めることをやめて、親は家族の長ではなく、家族の一員になる。

子どもも家族の一員。

対等な関係にする。

そうすると、親は管理者や、上司ではなくなるから、子どもの人生を親が決める必要が無くなります。

親が子どもの人生のことを決めなくなった以上、子どもが自分で考えて、結論を出さないといけなくなります。

この時、子どもの主体性や、自己決定性、自律心が養われます。

自分のことを自分で決める力が培われます。

僕らが勘違いしちゃいけないのは、子どもに自分のことを自分で決めてもらうためにやることは、

「親が、子どもに『自分で決めなさい』って言うこと」

じゃない。

時々、子どもにそう声をかけている親を見かけるけれども、それは

「親が、子どもの『自分で決める』ということを決めている」

から、結局、それって、

「親が決める」

っていう範疇から抜けていないんです。

結局、親が決めちゃっているんです。

子どもが決めない時に、親が取る態度は、

「何もしない」

っていう一択です。

子どもに、自分で決めることを促すことではありません。

親が介入するとしても、

「あなたは、どうしたいの?」

って聞くだけです。

「分からん」

って言われたら、

「そう」

で終わり。

それで、親は何もしない。

自分がやりたいことをやって、好きなことをして過ごすだけ。

子どものお世話はしない。

子どもの管理はしない。

子どものお世話は自分でやったらいいし、子どもの管理も自分でやったらいいんです。

そうやって、自己決定力とか、自己管理能力が身に付いていくんです。

親が何もしないことが、子どもが自分でやることを促します。

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