
物理学とは物理現象を解き明かす学問
量子物理学とは何か?っていうと、
「量子レベルの物質の原理原則を解き明かす学問」
です。
他にも、
量子化学
量子光学
量子電磁気学
量子色力学
量子力学
とか、色々あります。
量子光学、量子電磁気学、量子力学とかの物理学分野の学問をひっくるめて、
「量子物理学」
って言います。
じゃあ、「量子」って何なの?っていうと、
「物理学において、物理量の最小単位」
のことを言います。
物理量っていうのは、物理現象(ぶつかる、動く、揺れる、伸び縮みなど物質に対して起こる現象のこと)を表現する際に用いられるパラメータ(要素)のことです。
例えば、「車が移動する」っていう物理現象を考えると、
質量(質量に重力を掛け算すると重さになる)
速度
があります。
質量と速度を掛け算すると、
「運動エネルギー」
を表現できます。
(より正確には、質量×速度×速度に1/2を掛けたもの)
運動エネルギーが大きければ大きいほど、衝突した時の破壊力が大きくなる。
この破壊力は、
「質量を大きくする(より重たくする)」
か、
「速度を大きくする(より速くする)」
ことで大きくできるんやけど、速度は2回掛け算してる(2乗してる)から、速度を大きくした方が、より破壊力は大きくなる。
銃弾は小さいし軽いのに、ものすごい破壊力を持ってる(物を貫通するほど!)のは、めちゃくちゃ速いからなのよね。
他にも、物理量には、
力の大きさ
電流
電圧
圧力
温度
なんかがある。
こういう物理量を使って、計算をして、
「起こってる物理現象は、こういう現象だったんだな」
っていう理解をしていく。
「車が移動する」っていう物理現象に対して、
「運動エネルギーは、質量×速度×速度×1/2で表現されるから、速度を大きくした方が運動エネルギーは大きくなる」
みたいなことが分かるようになる。
もし、
「質量(重さみたいなもの)を大きくした方が、運動エネルギー(破壊力)は大きくなる」
って思っている人がいるしたら、
「それは違うよ」
って言えるようになるわけね。
量子とは、物理量の最小単位のこと
でさ、「量子」の話に戻るんやけど、
電子
粒子
陽子
なんて言葉を聞いたことがある人もおるかもしれんけど、こういう言葉を知っている人は、なんとなく、
「量子って、粒子みたいに丸っこい物質なんじゃないの?」
って思うかもしれんけど、それは違うのよ。
「量子」っていうのは、
「物理量の最小単位」
を表すから、粒子だとか波動だとかみたいなものとは、全然違うものなの。
最小単位っていうのは、
「一番小さい値」
のことを言うんやけども、量子物理学の場合、
「量子(物理量の最小単位)の整数倍」
でしか物理量が存在するのを許されていない。
例えば、エネルギーの大きさで言えば、
1×量子(物理量の最小単位ね)
2×量子
3×量子
はあり得るんやけど、
1.23×量子
みたいな中途半端なのは存在できない。
存在したとしても、すぐに、
1×量子
っていう安定している状態になっちゃう。
ボールを坂の途中に置いたら、勝手に転がって、坂の始まりのところまで落ちていくよね。
坂の途中に置いたままにはできない。
そんな感じのイメージ。
こういう感じの、
「中途半端な状態にはいられない」
っていうのを
「離散的」
って言うのね。
逆に、中途半端な状態でいられることは、
「連続的」
って言います。
古典物理学と量子物理学の違い
量子物理学は、離散的な物理量を扱う。
古典物理(高校までで習う物理学)は、連続的な物理量を扱う。
僕らが住んでいる(見れる、感じられる)世界での物理現象を扱うのが古典物理学なんだけど、ここで出てくる物理量をめちゃくちゃ小さくしていくと、
「それ以上分割できない最小単位」
に行き着く。
古典物理学で出てくる「時間」「エネルギー」「長さ」「質量」などの物理量は、
「途切れ目の無い連続的な値」
のように思えるやんか。
1,2,3・・・っていう値だけじゃなく、その途中の1.2,3.44,5.98・・・みたいな中途半端な値も取れる。
そうした物理量から、最小単位を求めることを「量子化」って言います。
量子化すると、それが最小単位なんだから、めちゃくちゃ小さいスケールで考えると、
1,2,3・・・っていう数値しか取れないことが分かる。
古典物理学の物理量が「一本のヒモ」だとしたら、量子物理学の物理量は「数珠」みたいな感じ。
一本のヒモは、隙間空いてないけど、数珠は珠と珠の間に隙間があるよね。
そんな感じのイメージ。
再び、量子物理学とは?
ここまでをまとめると、量子物理学っていうのは、
「物理現象をめちゃくちゃ小さくして、物理量の最小単位(量子)を使って表すような極小の世界での物理現象を扱う学問」
っていう言い方もできると思う。
今日はこんなところで。
P.S.
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